手紙を手渡しする時の封筒マナー完全ガイド｜宛名・便箋の書き方も解説

手紙を郵送するのではなく、直接相手に手渡しする場面では、封筒や便箋の書き方にも気を配る必要があります。

「宛名は住所まで書くべき？」「封筒の裏には何を書くの？」「便箋に名前は必要？」など、意外と迷うことが多いですよね。

この記事では、手紙を手渡しするときの封筒や便箋の書き方のマナーについて、初心者にもわかりやすく丁寧に解説しています。

縦書き・横書きの違いや、「〆」や「代筆」「内」といった表記の意味、見本付きのレイアウトも掲載しているので、今すぐ活用できる内容ばかりです。

この記事を読めば、もう迷わず自信を持って手紙を渡せます。

手紙を手渡しするときの封筒の書き方とは？

郵送ではなく、直接相手に手紙を渡すときにも、封筒の書き方にはいくつかのマナーがあります。

特にフォーマルなシーンや、初めて手紙を渡す相手には、失礼のないように基本的な書き方を押さえておきましょう。

郵送と手渡しの違いを知っておこう

まず知っておきたいのは、手紙を郵送する場合と、直接手渡しする場合とでは、封筒の書き方が少し違うということです。

郵送では、宛名・住所・郵便番号・差出人などすべての情報を封筒に明記しますが、手渡しの場合は宛先の住所は不要です。

その代わりに、相手の名前を封筒の中央に大きく、丁寧に書きましょう。

封筒の選び方｜色・サイズ・デザインのポイント

封筒の見た目は相手への印象を大きく左右するポイントです。

白無地やパステルカラーなど、落ち着いた色合いで清潔感のあるものを選びましょう。

サイズは、便箋を折らずに入れられる長形4号や洋形2号が一般的です。

キャラクターものや派手な封筒は、カジュアルすぎてフォーマルな場面では不適切となることがあります。

宛名の書き方｜表面の配置ルールと注意点

宛名は、封筒の中央にバランスよく配置するのが基本です。

相手が会社の人であれば、「〇〇株式会社 〇〇部 〇〇様」など、役職や部署名も省略せずに書きます。

個人宛ての場合は、「〇〇様」や「〇〇さんへ」など、相手との関係性に応じて敬称を選びます。

筆記具は、にじみにくい黒のボールペンや万年筆を使用すると、読みやすく印象も良くなります。

誤字脱字には特に注意し、一文字一文字ていねいに書くことが大切です。

差出人の情報はどこに書く？封筒の裏側のマナー

手紙を手渡しする際でも、差出人の名前や住所は封筒に記載しておくのが基本的なマナーです。

とくに相手から返信をもらう可能性がある場合は、相手の手間を減らすためにも、正確に記載しておくことが大切です。

差出人の名前・住所の正しい位置と書き方

差出人の情報は封筒の裏面に記載します。

書く位置の基本は以下の通りです。

封筒が横書きであれば横書きで、縦書きなら縦書きで統一すると読みやすく、美しく仕上がります。

会社名・部署名を書く場合のルール

ビジネス用途で手紙を渡す場合は、社名や部署名も正しく記載しましょう。

社名は住所の後、少し下げて書き、部署名はさらに1文字分下げるのが基本です。

（株）や（有）などの略記は避け、正式名称で記載してください。

名刺にある情報をそのまま転記すれば間違いも少なく安心です。

「代筆」「内」などの表記ルールと使い方

家族や代理人が手紙を書く場合、「代筆」や「内」という表記が必要になることがあります。

たとえば、夫の代わりに妻が手紙を書いた場合は、封筒に夫の名前を記し、その下や左下に「内」と小さく書きます。

ビジネスで秘書が代筆するようなケースでは、「〇〇（本人名）」の左横に「代筆：△△（代筆者名）」と書くと丁寧です。

相手に誤解を与えないように、代筆者の情報もきちんと明記することが、円滑なコミュニケーションにつながります。

便箋には宛名を書くべき？手紙本文のマナー

封筒の書き方だけでなく、手紙の中身である便箋にも最低限のマナーがあります。

便箋の宛名や署名の位置によって、印象が大きく変わることもあるので、書く順序や形式を押さえておきましょう。

冒頭に宛名を書くケースとその書き方

便箋の冒頭に宛名を書くのは、より丁寧で礼儀正しい表現とされています。

たとえば、「〇〇様」「〇〇さんへ」などと、本文の1行目に記すと、気持ちが伝わりやすくなります。

ただし、あくまでカジュアルな手紙や親しい関係のときに限り、省略しても問題はありません。

ビジネスや改まった挨拶状では、略式にならないよう注意しましょう。

結びの署名と日付のマナー

便箋の最後には、自分の名前（差出人名）と日付を記載するのが一般的です。

横書きなら右下に、縦書きなら左下に名前と日付を記載しましょう。

署名はフルネームが基本で、手書きで丁寧に書くのが礼儀です。

手紙全体の書式と例文の流れ

手紙の書き方には大まかな「型」があります。

以下に一般的な流れを表でまとめました。

この順序を押さえることで、読みやすく、丁寧な印象を与える手紙になります。

一筆箋や短いメモでも、最低限の構成は守ると好印象ですよ。

見本でわかる！封筒と便箋の書き方レイアウト

ここでは、実際の書き方をイメージしやすくするために、封筒や便箋のレイアウト例を紹介します。

縦書きと横書き、それぞれのレイアウトを押さえることで、状況に応じた適切なスタイルで手紙を準備できます。

縦書き・横書きそれぞれの具体例

基本的にフォーマルな場では縦書き、カジュアルな手紙では横書きがよく使われます。

以下に、それぞれのレイアウトポイントをまとめました。

縦書きでは漢数字、横書きでは算用数字を使うと、より読みやすく自然な印象になります。

表と裏で注意する封じ目のマナー

封筒を閉じるときは、セロハンテープやホチキスはNGです。

正式な場では、のりを使って丁寧に封をするのがマナーとされています。

封じ目に「〆」「締」「封」などの文字を書くことで、封が開いていないことを示す効果もあります。

特に祝儀などでは、「賀」「寿」など縁起の良い文字を書くこともあります。

祝儀袋や特別な用途の書き方の違い

結婚祝いなどで手紙を同封する場合、祝儀袋の中に入れる手紙もマナーが重要です。

このような場合、封筒は白無地の封筒を使用し、宛名には「〇〇様」などと敬称を忘れずに書きましょう。

中の便箋には、結婚祝いであれば「ご結婚おめでとうございます」など、直接的でシンプルな祝福の言葉が望まれます。

特別な場面では、相手や目的に合わせた封筒・便箋の選び方が求められます。

まとめ｜手紙を手渡しする際に気をつけるポイント

ここまで、手紙を手渡しするときの封筒や便箋の書き方について詳しく見てきました。

最後に、大切なポイントをもう一度整理しておきましょう。

手渡しだからこそ、形式と気持ちの両方が伝わるように、基本のマナーを押さえておくことが大切です。

封筒の選び方、書き方、手紙の内容——そのすべてが、あなたの印象を左右する「伝え方」になります。

特別な相手に、丁寧な手紙を届けるための参考になれば幸いです。