高校生にとって職場見学は、社会や働く現場を体験する大切なステップです。
会社の人と接することは、家族や友だち、先生と話すときとはちょっと雰囲気が違いますよね。
慣れないことばかりで、「どうすればいいんだろう」「ちゃんと挨拶できるかな」と不安になるのは当然のことです。
見学をする高校生は、「失礼な印象を与えたくない」と一生懸命になります。
私自身も、事前に学校で説明を受けていたものの、当日はすごく緊張してドキドキしていました。
この記事では、職場見学での挨拶のポイントやマナーについて、わかりやすく紹介していきます。
さらに、企業の人に聞いてみたい質問例もいくつか紹介します。
高校生が職場見学で好印象を持たれる挨拶のポイント
職場見学に行ったら、まずはしっかりと挨拶をしましょう。
とはいえ、難しい言葉を使ったり、セリフを丸暗記する必要はありません。
言葉につまったり、ちょっとかんでしまっても問題ありません。
高校生なのですから、完璧な対応を求める会社はほとんどありませんよ。
あいさつで一番大事なのは、相手に「感じがいいな」と思ってもらうことです。
あいさつのときに気をつけたいのは次のような点です。
- 声ははっきりと聞こえるように出す
- 明るく元気なトーンを意識する
- 学校名は正式名称で、名前はフルネームで伝える
- ていねいな言葉で挨拶しながら、軽くおじぎをする
-
相手の顔を見る(目を見るのが苦手な人は胸元あたりを見るのもOK)
あいさつの内容はシンプルで構いません。
【あいさつ例】
「本日は職場見学でおじゃましました。」
「○○高等学校の○○と申します。」
「よろしくお願いいたします。」(おじぎをする)
当日はきっと緊張すると思いますが、基本的なあいさつができれば大丈夫です。
無理に長いセリフを考える必要はありませんよ。
会社見学で気をつけたい高校生のマナー
企業の人に「この子、感じがいいな」と思ってもらうには、マナーもとても大切です。
マナーとは、相手にイヤな思いをさせないための思いやりでもあります。
ここでは特に気をつけておきたいことを紹介します。
約束の時間より少し前に着く
会社見学のときは、集合時間の10分前を目安に到着しましょう。
遅刻はもちろんNGですし、時間ピッタリや早すぎるのも好ましくありません。
電車やバスの関係で早く着いてしまいそうなときは、近くで少し時間をつぶして調整してください。
話を聞きながらメモを取る
企業の人から説明を受けるときは、メモを取りながら聞くのがおすすめです。
手のひらサイズのノートやメモ帳があれば、立ったままでも書けて便利です。
しっかり話を聞いてくれる姿勢は、相手にとってもうれしいもの。
「この子は真剣に聞いてくれているな」と思って、たくさんのことを教えてもらえるかもしれません。
ただし、ノートばかり見て下を向きすぎるのは失礼になります。
大事なポイントを中心に、相手の顔を見ながらメモを取るようにしましょう。
おしゃべりは控えめに
他の生徒と一緒に見学する場合、つい話したくなることもあると思います。
でも、説明を受けているときはもちろん、それ以外の時間もおしゃべりは控えましょう。
小声で話していても、意外と目立つものです。
ひそひそ話や笑い声は、周囲にあまり良い印象を与えません。
また、会話をしなくても目配せやアイコンタクトをするのもあまり良くありません。
真剣に見学している姿を見せることが大切です。
高校生が会社見学で聞いてみたい質問のヒント
会社の人に質問する内容は、あらかじめいくつか考えておくと安心です。
「自分がここで働くとしたら?」と想像してみると、知りたいことがいろいろ出てくるはずです。
質問をすることで、興味があることや前向きな気持ちを伝えることができ、働くイメージも広がっていきます。
たとえばこんな内容を考えてみるとよいでしょう。
- ふだんの仕事の流れや、入社後に受ける研修について
- 職場の雰囲気や人間関係
- 会社が大切にしている考え方やこれからの目標
-
働いていて「楽しい」と思えること
【質問例】
- 朝から夕方まで、どんな流れでお仕事をされていますか?
- この仕事をしていて「やってよかった」と思う瞬間はどんなときですか?
- この会社で働くのに必要なスキルや資格はありますか?
-
職場の雰囲気はどんな感じですか?
ただし、聞かない方がよい質問もあります。
たとえば、ホームページを見れば分かる内容や、お給料・ボーナスといった待遇の話をいきなりするのは印象がよくありません。
【NGな質問例】
- 会社の理念について教えてください。
- 残業はどのくらいありますか?
-
ボーナスは年に何回出ますか?
このような質問は避けるようにしましょう。
また、事前に考えていた質問がすでに説明されたり、ほかの人とかぶってしまうこともあるかもしれません。
そんなときもあわてずに、見学中に気になったことをメモしておくと、あとでスムーズに質問できますよ。
まとめ
あいさつで好印象を持ってもらうためには、相手の方を見て、明るくはっきりと話すことが大切です。
緊張して言葉が変になってしまっても大丈夫。落ち着いて対応しましょう。
マナーで気をつけたいポイントは次の3つです。
- 約束の10分前には会社に到着する
- 話を聞くときは相手の顔を見ながら、ポイントをメモする
-
まわりに人がいても、私語はしない
質問は事前にいくつか用意しておくと安心ですし、当日気になったことを聞いてみるのもOKです。
見学が終わったら、感謝の気持ちをこめて最後のあいさつも忘れずに。
「今日はありがとうございました。とても勉強になりました。」と伝えられたら、しっかり気持ちが伝わりますよ。